気付かない内に…
夏場は意外に、便秘やぢになる人が多い季節であることをご存知でしょうか。
私の母は最近、ひどい便秘にどうやらずっと悩んでいたそうです。
あまりにも便が出ない状態が続いたため、腹痛と嘔吐の症状まで出てしまったそうです。
それでかかりつけのお医者さんに行ったところ、夏はどうしても体から水分が奪われやすくなってしまうという事です。
そのため、水分不足に陥りがちになり、大便も固くなりがちで、便秘やぢになりやすくなるのだと言われたそうです。
このほかにも、夏場に水分が奪われることで体のあちこちに悪影響が出て、病気を誘発することもあります。
その代表的なケースが、脳卒中です。
脳卒中は血管がダメージを受けやすい冬場にしか発生しないと思いがちですが、実は、夏場にも結構発生するのです。
夏場の脳卒中に特に用心しなければならない人は、普段から血圧が少し高い人です。
また、お年寄りだけでなく、若い人も要注意です。
夏なのになぜ脳卒中になってしまうのか、と言いますと、夏は汗をかくために体内の水分が失われやすくなるのです。
そのために血液の粘度が増してしまい、脳の血管をふさいでしまう原因となる血のかたまりがより一層できやすくなってしまうからなのです。
実際、夏に脳卒中の患者が増えるというデータもあります。
脳卒中のリスク
ある循環器専門の1999年の病院の患者数のデータによりますと、何と冬よりも夏に一番脳卒中の患者が多かったという結果が出ています。
また、普段から高血圧の人は、脳卒中の大きなリスクを抱えていると自覚する必要があります。
特に最近は、高血圧の中でも軽い症状の「軽症高血圧」の人が脳卒中になるというケースが増えているそうです。
軽症高血圧にあたるのは、血圧の一番高い値が140~159、一番低い値が90~99という人です。
脳卒中の患者の中で人の中で軽症高血圧にあたる人の割合は年々増加しており、最近では40%近くにもあがっているという調査結果も出ています。
従って、軽症高血圧にあたる人も、中程度以上の高血圧の人と同じように、普段から減塩とバランスの良い食事、節酒と適度の運動などを心がけたほうがよいでしょう。
また、外食などが普段から多いと、若い人でも脳卒中になってしまう危険性があります。
若い人も脳卒中にならないように普段から食事に気をつける必要があるでしょう。
また、夏の暑さは心臓にも悪影響を与えてしまいます。
暑さが体温上昇や脱水などで体に負担をかけてしまうため、それが心臓に悪影響をおよぼします。
過度の体温の上昇が体内の各臓器に負担をかけてしまうため、その結果、それらに血液を循環させている心臓にも負担がかかってしまいます。
さらに心拍数も増加するので、それが狭心症や心筋梗塞の悪化のリスクとなってしまいます。
ゆえに、炎天下でスポーツをするときは、普段からこのような病気のリスクのある人は特に細心の注意を払ったほうがよいでしょう。
普段から不整脈がある人も、夏場にそれが悪化してしまうケースもしばしばありますので要注意です。
不整脈は脳卒中の危険性というのも上がっていってしまいますので、そういった点からも注意が必要です。