ED治療薬の個人輸入リスク

このように、国内で販売されている薬品や化粧品には厳しい制限がかけられています。企業でさえ何年もかけて準備して販売する薬品に対し、海外で承認を受けている薬品を輸入しようとする人も少なくないでしょう。しかし、2016年に日本の4大ED治療薬を販売するメーカーが調べていたところによると、輸入された4割が偽薬、3割は未承認の成分不明の薬品で、こうした成分不明の薬品は副作用が起きた際に適切な対応ができず、命に関わる問題に発展してしまうため、決して手を出してはいけません。

実際の被害例
以前「ホスピタルダイエット」と呼ばれるタイ製の薬品を輸入して、健康被害が発生する事例がありました。若い女性を中心に人気を集めていましたが、2002年に香川県でホスピタルダイエット3a5と呼ばれるものを長期間服用した結果、さまざまな機能障害をへて入院するという事例が発生したのです。
この薬からは、緩下剤や利尿薬・向精神薬が検出され、他にも個人輸入で手に入れた薬で急性心不全、死亡する人もいました。

中でも、ED治療薬については偽物が手に入りやすいという環境もあり、個人で輸入して自己判断で使用する人も増えています。
それが原因で副作用が起きてしまい、同様に死亡してしまう事例も多数報告されているのです。

EDの場合、恥ずかしさやプライドという考えから、対面で医師の処方を受けたくないと思いがちですが、自己判断が危ういからこそきちんと専門機関を受診するべきです。
ED治療のみに関わらず、自分の体を大事にするためにも、薬は医師から処方されたものを正しく服用することを一番に考えましょう。

EDの原因と治療

EDは日常生活の影響も少なからず受けていることが多く、自己判断だけではわからない要因で発症している可能性があります。

以前までは加齢による身体機能の低下が原因で起こっていると考えられていましたが、今はそれだけではなく仕事や家庭での精神的なストレスが原因と言われています。

EDの症状を改善するためには、まず日常で起こりうる原因を探り解決してくのが第一歩です。
生活習慣病などがなく、EDの症状が出ているのであればED治療専門のクリニックを受診し、自分に合ったED治療薬を処方してもらいましょう。

改善されるまで個人差はありますが、ED治療薬は個人輸入をせずにきちんと医師の判断を仰いで服用することが大切です。